WEB動画「転生したら鬼退治を命じられました」篇 公開中!
福知山市は、大ヒットアニメ作品の影響で「⻤」への関⼼が⾼まる今、歴史上最強の鬼を退治した伝説(元祖鬼殺隊伝説)が残る⼤江地域の⻤⽂化をより多くの方々に知っていただきたいと、「大江山鬼伝説」を初のアニメコンテンツ化したWEB動画「転生したら鬼退治を命じられました」篇を12月6日(月曜日)より公開しました。
「大江山鬼伝説」とは、平安時代中期に生まれた武将「源頼光(みなもと らいこう)※」が、「頼光四天王」と呼ばれる屈強な家臣らを従え丹波国⼤江⼭へ向かい、酒吞童子(しゅてんどうじ)率いる鬼の一味を討伐(鬼退治)するという伝説です。
※:正式な読み方は、「みなもと-の-よりみつ」
声を演じるのは、『鬼滅の刃』宇随天元役、『べるぜバブ』男鹿辰巳役、『東京喰種(トーキョーグール)』亜門鋼太郎役などで大活躍中の声優・小西克幸さんと、YouTube等で人気上昇中・変幻自在の”声”を出す奇跡さんのお二人です。
ぜひお楽しみください!
WEB動画「転生したら鬼退治を命じられました」篇
Youtubeで視聴する場合はこちらから<外部リンク>
動画コンセプト
空前の鬼ブームをきっかけに、「元祖鬼殺隊伝説(=酒呑童子を退治する大江山の物語)」に興味を持つ人を増やしたい。そんな想いから、現代のアニメコンテンツを入り口に、酒呑童子物語を楽しく学べるコンテンツを制作しました。
動画ストーリー
ごく普通の会社員がある日階段から落ちると「源頼光」に転生していまいました。
頼光はいきなり「鬼退治」を命じられ、戸惑うも、周りの屈強な男たちから勇気づけられ、結局行く羽目に・・・
急展開ドラマの始まりです。
トピックス
● 動画を視聴する
● 出演者
● 各話解説
● 識者コメント
● 関連リンク
出演者
小西 克幸(こにし かつゆき)さん
● 担当キャラクター
源頼光、ある会社員、桃太郎、ナレーター
生年月日 | 4月21日 |
出身地 | 和歌山県 |
代表作 |
⻤滅の刃 (宇髄天元) |
奇跡(きせき)さん
● 担当キャラクター
酒呑童子、渡辺綱、坂田金時、碓井貞光、卜部季武、藤原保昌、神様たち(熊野・八幡・住吉)、門番鬼、さらわれる娘、洗濯娘、ラップ鬼、天の声
なんと14役!男女の声を巧みに使い分ける”両声類”声優・奇跡さんの動画も公開中!
「奇跡の一人14役」動画を視聴する
生年月日 | 1997年2月21日 |
出身地 | 大阪府 |
声真似レパートリー | ・「鬼滅の刃」キャラクター ・「ドラえもん」キャラクター ・「新世紀エヴァンゲリオン」キャラクター など |
TikTok&YouTubeフォロワー合計70万人! 声優をしながらSNSで声真似エンターテイナーとしても活動。 男女の声を使いこなす両声類としてTikTokで人気となる。 アニメ・鬼滅の刃を始めとするキャラクターモノマネなど、レパートリーは300種類以上。 今若手で最も人気と勢いがあるものまねタレント・声優。 |
各話解説
第一話 転生篇
◆解説◆
源頼光の、本名は「みなもとのよりみつ」。なのに「らいこう」と音読みで呼ばれるのは、荒ぶる霊力を持つ雷公(雷神)に通ずるからだと言われています。
第二話 旅の仲間篇
◆解説◆
藤原保昌が「頼光四天王」に入っていない理由は、仲間外れというわけではなく、頼光の郎党ではなく並列関係であったとされるため。
渡辺綱:頼光四天王の筆頭。豪勇で知られ、都で鬼の腕を切り落とした説話は有名。
坂田公時:幼名金太郎。足柄峠で源頼光に見出され、後に酒吞童子退治に参加。
碓井貞光:長野・群馬県境の碓氷峠の生まれ。「今昔物語」に登場する「平貞道」と同一人物とみられる。
卜部末武:頼光四天王の一人として知られ、今昔物語に登場する「平季武」は同一人物。
藤原保昌:兵家の出身ではないが、武勇を持って知られる。盗賊袴垂を恐れさせた説話は有名。
第三話 お詣り篇
◆解説◆
「酒呑童子」は京都府北部にある大江山に棲んでいたと伝わる鬼の頭領。生まれながらに歯を生やし、邪法を学んで通力自在の悪魔として諸国を遍歴。のちに大江山に棲みつき、都の若者・姫君を連れ去るなど、悪行の限りを尽くしたと言われています。
第四話 着替え篇
◆解説◆
山伏コスプレに着替えた理由は、山伏姿になれば酒呑童子にあやしまれないとの考えから。大江山の麓にある京都府福知山市の大江山グリーンロッジ前には、山伏の姿をした頼光一行の像があります。
第五話 早とちり篇
◆解説◆
絵巻物の背景にも雲がかかっていますが、実際に大江山の八合目にある「鬼嶽稲荷神社」からも、絶景の雲海を見ることができます。
第六話 大江山到着篇
◆解説◆
酒呑童子の城は、大江山(京都府)にあったという大江山系の伝説が、南北朝期(14世紀)に整えられ、少し遅れて伊吹山(滋賀県)に住んでいたという伊吹山系の伝説が室町期(15世紀)に整えられたと考えられています。現存する酒呑童子物語最古の絵巻には、重要文化財に指定されている「大江山絵詞(逸翁美術館所蔵)」(大江山系)があります。
第七話 毒の酒篇
◆解説◆
酒呑童子伝説を伝える最古の絵巻「大江山絵詞」では、酒呑童子は「我は酒を深く愛するゆえに、酒天童子と別称で呼ばれる」と語るくだりがあります。頼光たちが神様より授かった酒の名は神便鬼毒酒(じんべんきどくしゅ)。鬼が飲めば、その自由を奪い、頼光たちがこの酒を飲めば力が増す不思議な酒でした。
第八話 変な帽子篇
◆解説◆
星兜とは、兜を形成する縦長の鉄板を繋ぎとめるために鋲を打ち付けたもの。鋲の頭を星と呼ぶことから星兜の名がついたといいます。他の資料では、心の中を鬼に見破られない不思議な兜として登場します。
第九話 意外な正体篇
◆解説◆
この3人、実は神様でした。若僧は八幡菩薩。老翁は住吉明神。山伏は熊野権現です。
第十話 血の洗濯篇
◆解説◆
川べりで血の付いた着物を洗う女性は、一人は都から連れ去られた花園中納言の姫君ですが、最古の絵巻「大江山絵詞」では二百余年の年月を重ねた老女の設定になっています。着物を洗ったと伝わる二瀬川渓流は福知山市大江町にあります。秋には二瀬川に架かる新童子橋から、一面に広がる美しい紅葉を見ることができます。
第十一話 鬼との遭遇篇
◆解説◆
酒呑童子の屋敷は、鉄の築地に鉄の門。内部は瑠璃で飾られ四季を一度に見ることができる、まさに「桃源郷」のイメージ。童子の寝所は鉄の屋形。地元地誌「丹哥府誌」では「童子屋敷は七十間に四十間の礎石残る」と記されています。酒吞童子屋敷跡には、現在、ウルトラマンの美術総監督、故・成田亨氏による、酒呑童子と茨木童子、星熊童子の像が鎮座しています。
第十二話 酒呑童子登場篇
◆解説◆
酒呑童子の姿についての言い伝えは、「色薄赤く背高く、髪は禿(いわゆるおかっぱ)、格子模様の織物に紅の袴姿で、昼の間は人なれど、夜にもなれば髪赤く、髪の間より角が生え、二丈余(約6m)の恐ろしき鬼の姿」だったのだそうです。超巨大ですね。
第十三話 血の宴篇
◆解説◆
酒宴には、手下の鬼たちや姫君たちも参加していたといいます。酒は血酒のほかには、頼光たちが持参した神便鬼毒酒。しだいにうちとけ、酒吞童子は身の上話も披露。途中、酒吞童子に怪しまれたが、なんとか乗り切り、鬼たちはすっかり酔いつぶれてしまったのだそうです。
第十四話 鬼のもてなし篇
◆解説◆
もてなしということで、グルメにまつわるお話を。「鬼のまち 福知山市」には、鬼にちなんだ鬼グルメがたくさん。大江山名物の「鬼そば」や鬼も笑うほどのおいしさのもなか、鬼の金棒そっくりのタルトなど。現地を訪れてぜひご賞味を!
第十五話 自分語り篇
◆解説◆
酒宴の場で酒に酔った酒呑童子は生い立ちを語ります。「越後の山寺育ちで、法師を刺し殺して比叡山に逃れてきたが、伝教大師(最澄)に追い出されて、大江山に移った。この峰も、弘法大師に追い出されたため、大師の死後ここへ帰ってきた」なかなかハードな人生(鬼生?)ですね。
第十六話 身バレ寸前篇
◆解説◆
源頼光は、「酒呑童子退治」をはじめ、「土蜘蛛退治」・「鬼同丸退治」・「牛鬼退治」などにも登場する「武勇たぐいなき名将」と言われますが、実際は藤原道長に仕え、もっぱら皇族・貴族と交わる繁忙な生活を京の都で送り源氏を発展させていったといいます。
第十七話 鬼ラップ篇
◆解説◆
石熊童子という鬼が、ずんと立ち「都よりいかなる人の迷い来て、酒や肴のかざし(餌食)となる、おもしろや」と二、三べん舞う。その心は「ここにいる頼光一行を酒や肴にすべしと」の意味だったといいます。
第十八話 武士ラップ篇
◆解説◆
公時が、ずんと立ち「年を経て鬼の岩屋に春の来て、風や誘いて花を散らさん、おもしろや」と言って、二、三べん舞う。その心は、「ここにいる鬼どもを、嵐に花の散るごとくになすべし」との意味。しかし鬼たちは少しも気づかず、「あら おもしろや」と感じつつ、次第に酔いつぶれていったのだそうです。(御伽草子では渡辺綱が舞いますが、鬼博所蔵の絵巻では、公時が舞います)
第十九話 鬼たち泥酔篇
◆解説◆
鬼と言えば、お酒が大好き!福知山市には、「鬼」の名前を冠したお酒があるほか、地域の一部がどぶろく特区に認定されていて、地元の水や米麹を原料に製造されたどぶろくなど、多様なお酒があります。
第二十話 神アシスト篇
◆解説◆
神である老翁が持っているのは酒呑童子を縛る鉄の「鎖」。他の絵巻では鉄の「縄」が描かれている場合もあります。
第二十一話 卑怯な連携篇
◆解説◆
頼光たちは、神々より「酒呑童子の巨体を太刀で間違いなく切ることができるかわからない。切るならば首を切れ!」と教えられたといいます。大江山の8合目付近には鬼丸稲荷大明神と呼ばれる祠があり、頼光が鬼退治道中に愛刀の「鬼切丸」の試し切りに周囲の岩を切りつけたことが名前の由来と伝わっています。
第二十二話 空飛ぶ首篇
◆解説◆
手足を縛られ切り落とされた酒呑童子の首は、天に飛び上がって叫びまわり、頼光の兜の上に食いつく!しかし、星甲のおかげで頼光は命拾いをしたといいます。
第二十三話 鬼に横道なし篇
◆解説◆
「鬼に横道なし」とは、酒呑童子が酔いつぶれて寝ている間に頼光に切られたときの言葉。「鬼は曲がったことや、道理にはずれたことはしない」つまり「鬼神はずるいことはしない。山伏の恰好をして、だまして酒を飲ませて殺そうなんて、ずるいやつだ」という意味になります。
最終話 ただいま現代篇
◆解説◆
「酒呑童子物語」の舞台・福知山市大江山にある「日本の鬼の交流博物館」では、鬼瓦や鬼の面、鬼にまつわる郷土芸能を中心に、日本のみならず、世界中の鬼について学ぶことができ、「鬼とは何者か」に迫ることができます。博物館前には、高さ5メートル、重さ10トンの世界一巨大な鬼瓦が鎮座。博物館では、この動画で使用している「酒吞童子絵巻」(博物館蔵)の一部を展示します。
識者コメント
歴史学者 小和田哲男さん(静岡大学名誉教授)
数ある鬼退治伝説で最も有名な、源頼光とその家臣の四天王による、酒呑童子との戦いは『鬼滅の刃』との共通点が多く見られます。諸説ありますが、酒呑童子は貴族の家に生まれた美少年で、多くの女性からもらった恋文を読まずに焼いたところ怨念の煙に包まれて鬼化したといいます。はっきり「元人間の鬼」とされている酒呑童子は、鬼滅の刃のラスボス、鬼舞辻無惨のモデルと言ってもいいかもしれません。酒呑童子退治に向かった頼光一行は、酒呑童子の首を一刀両断し、その首級を都に持ち帰りました。チームによる鬼退治、元人間の鬼、首を切ってとどめを刺すという共通点から、頼光一行は、元祖「鬼殺隊」と言ってもいいと思います。
世界鬼学会の会長 八木透さん(佛教大学歴史学部教授)
「大江山の鬼伝説」のアニメコンテンツ化という発想が面白いですね。テンポも速く、シュールな展開に新しい時代の空気を感じました。「人類が鬼に託してきたユーモアとペーソスにふれながら、文化の深層を考える」をテーマに活動する世界鬼学会としても、福知山市の鬼文化の振興につながると思います。この動画を通じて「鬼の聖地大江山」が広く知られていくことを期待しています。
関連リンク
● 鬼のまち福知山
福知山はなぜ「鬼のまち」なのか。その理由や、鬼にゆかりのスポット紹介など、鬼のまち福知山を解説。
● ふるさと納税型クラウドファンディング『鬼ブームの今こそ!「鬼のまち」の博物館30周年を「ド派手」に祝いたい!!』
2021年12月7日~2022年3月31日まで、ふるさと納税サイト「さとふる」のクラウドファンディングページで受付。
「鬼とは何者か」に迫る博物館。2023年には、開館30周年を迎えます。
福知山城や福知山の美しい自然、名所を舞台に展開される”いがい”なストーリー。日本の鬼の交流博物館や大江山の雲海も登場。
【02=鬼!】として、2021年2月にオンラインで開催した「鬼鬼祭」のアーカイブ。
鬼鬼クイズや鬼鬼フォトコンテストなどの参加型企画から、鬼伝説を知る・見る・聞く企画まで盛りだくさんで開催しました。
「奇跡の一人14役」動画
このページに関するお問い合わせ先
詳しくはこちら↓
https://www.city.fukuchiyama.lg.jp/site/promotion/ten-oni.html